職員の読書日記 職員の読書日記

このページでは、職員の読書日記を紹介いたします。
発達協会の職員である私たちが、出会った本の感想などを紹介するページです。


第18回

「神さまレイくんをありがとう」水越けいこ著/スターツ出版/本体1,300円+税

「レイ君のネイビー色のランドセル」水越けいこ著/東京書籍/本体1,300円+税


公益社団法人発達協会 療育部 饗庭典子(保育士)

この2冊は、ダウン症を持って生まれた我が子への思い、愛情がいっぱい詰まった、歌手である水越けいこさんのエッセイです。仕事に家事に育児に忙しいけれど幸せで、でも不安、心配、焦り、、、いろいろな感情や葛藤と向き合っている日々。我が子の障害を知った日から、成長していく子どもの姿と母としての思いを水越さんはとてもストレートに力強く書き綴っています。それは我が子に障害があろうがなかろうが、子育て中の母親なら共感の連続です。今、私も子育て真っ最中。仕事に家事、育児とドタバタの毎日で、水越さんのように自分の思いを言葉で表現するなんて余裕は全くありませんが、あと数年したらこんなに冷静に的確に当時を振り返って子どもたちへの思いを残せたら素敵だろうなと憧れます。

「だから明日のことを思いわずらうな。明日のことは明日自身が思いわずらうであろう。一日の苦労は、その日一日だけで十分である。」本の中で紹介されていた聖書の一節です。それができたら苦労はしないとも正直思いますが、考えすぎないでその日を大事にすればいいんだと解釈して、今日を頑張ろうと思える言葉です。

この本も言葉も読む立場、読む時期できっと解釈が変わってくると思います。また数年後に読んだとき、私は何を考えて何を思うのか、今から楽しみにさせてくれる本でした。




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