運動指導の進め方

バランス(平衡性)

■平衡性を高める運動−平均台渡り・片足屈伸・大ライオン・ろうそく

■バランスの力をはぐくむ運動−片足立ち・ツル・グライダー


■平衡性を高める運動−平均台渡り・片足屈伸・大ライオン・ろうそく

 今回は、平衡性(バランスの力)を高める運動を紹介します。日常生活の多くの場所で必要となるバランス力を育てるために、毎日すこしずつ取り組んでみましょう。

 平衡性は「どれだけ安定して体を支えられるか」ということで、姿勢や動きの基となる力です。日常生活の多くの場所で必要となるバランス力を育てるために、毎日すこしずつ取り組んでみましょう。
 幼児の時、階段の昇り降りで重心の移動を学んだり、片足立ちなどでコツをつかむと、自分の体が上手く操れることがわかり、他の運動にも挑戦しやすくなります。けれども体が大きくなってくると、バランスが崩れた時に態勢を立て直すための筋力も体重が増えた分必要になり、コントロールが難しくなってきます。大きくなった体を持て余さず、上手くつきあうためにも、道具を利用したり、目標を意識させて、挑む気持ちを持ち続けて欲しいと思います。

●平均台渡り
目的・バランスの力を高める

 平均台をいろいろな方法で渡っていきます。
@力二歩き(横向きで渡る)
A前進(繰り足で渡る)
B後進
Cつみき越え
 平均台に30センチずつ間隔をあけて、つみきを立てていきます。立てたつみきを倒さないように渡ります。前進、後進ともに行ないます。
Dお手玉を乗せて
 お手玉を両方の手の甲に乗せて、落とさないように渡ります。次に、両方の肩に乗せて、それができたら頭に乗せてチャレンジしましょう。
E高ばい
 平均台の縁を握るようにしても構いません。体を支える筋力もかなり必要になります。
 このようにレベルアップの方法が考えられますが、それぞれタイムを計って、より速く渡れることを目標にしていきましょう。

● 片足屈伸
目的・バランスの力を高める

・脚力をつける
 片足立ちになります。バランスを保ちながら、屈伸します。膝を深く曲げると、筋力もアップします。「深く」ということを意識しにくい場合、足の前に台を置いて、曲げた軸足の膝が台につくよう練習するとよいでしょう(図1)。ポイントは
@ 挙げた足を床につかない
A 背中をのばす
B 軸足を動かさない
C 号令にあわせて膝を曲げ、2秒間止める
D 膝を25センチの台につける(膝を深く曲げる)
 となります。それぞれの足を5回ずつ行ないます。その5回の間、軸足を動かさずに同じ姿勢を持続できることがクリア条件になります。軸足が動いてしまう子どもには、床にテープなどで囲いをつくり、その中から出ないように気をつけさせます。

● 大ライオン
目的・バランスの力を高める・全身の筋力をつける

 高ばい姿勢を作ります。その姿勢から、
@ 片足を上げて保持
A 片手を上げて保持
B 手足を交差に上げて保持
C 同側の手足を上げて保持 
 というように、レベルを上げていきます。顔を前に向けて、手足を上げる時は体をひねりすぎたり、開いたりしないように気をつけさせます。
 「ライオン」は四つばいの姿勢から、片足を上げたり、片手を上げながらバランスを保つ運動ですが、今回紹介した「大ライオン」は、膝で支えられない分、「ライオン」よりも筋力が必要となります(図2)

● ろうそく
目的・体幹のバランスを高める

 仰向けで寝ます。脚を伸ばしたまま上方に上げて、保ちます。その際、腰も一緒に上げるので、肩で体を支えることになります。手は床につけたままでも、肘を曲げて腰を支えても構いません(図3)
@ 膝を伸ばす
A 顔を上に向ける
B ゆっくりと脚を上げ下ろしする
ことがポイントです。脚を上方に伸ばす時、イメージがつかない場合は、脚を上げる方向に大人が手をかざして目標を示すとよいでしょう。

■月刊 発達教育より

 

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■バランスの力をはぐくむ運動−片足立ち・ツル・グライダー

意外にも日常の生活場面でつかわれるバランスの力。そんなバランスの力をはぐくんでいく運動をはご紹介します。

 先月号までは、日常動作をスムーズにするためにボディイメージを高める運動を紹介してきました。今月号では、同じく体を操るために重要な平衡性(バランスの力)を高める運動を紹介します。
 「バランス」というと、平均台渡りなどが思い出されるかもしれませんが、実は日常の生活の中で使われているのです。
例えば、園や学校の入り口で座って靴を履いたり、また成人してからも、職場の更衣室で座り込んで着替えたりすると他の人の邪魔になります。そのような時は、片足立ちになって靴やズボンを履くことになります。このように集団生活の中では、立位で様々な動作を行なうことが多くなります。他にも、電車の中で立ち続けるなど生活の中で平衡性が重要な働きをしています。

●片足立ち
目的 ・平衡性を高める
  ・脚力をつける

 片方の足をあげて、もう一方の足をしっかり床につけて体を支えます。「10まで」と目標を伝えてそのまま保ちます。「10まで」できるようになったら、タイマーを使って1分間がんばってみましょう。片足をあげても保持できずに床にすぐ足をついてしまう人は、両膝立ちで手を床につかないようにバランスをとる練習からはじめます。
 次に、片膝立ちで同じようにバランスを保ちます。両膝立ちから片足を前に出す時に、手をつかないようにすることで、支え足にしっかり体重をのせることがわかってきます。その後、片足立ちに移行します。それでも長く保持できない場合は、腰や上げている足を大人が持って、支え足に体重をのせるように伝えながら練習するとよいでしょう。

●ツル
目的 ・平衡性を高める
  ・脚力をつける
  ・背筋力をつける

 片足立ちのレベルアップの運動です。片足立ちの姿勢から、合図に合わせて前屈し、つま先の前の床に両手をつきます。そして次の合図で体を起こし片足立ちの姿勢にもどります。これを1セットとして、片方5回ずつ行ないます。

・両手をつま先の前につく
・あげた足を床につかない
・両手を静かにつく

ことがポイントです。すぐに足をついてしまう場合は、はじめは手をつく位置を高くして行い(20センチぐらいの台から)、少しずつその位置を低くしていくとよいでしょう。
 「ドシン!」と音をたてて手をつく人には、台のかわりにティッシュの箱を用いて、「箱をつぶさないように手をつこう」と、目に見える設定で行なうとわかりやすくなります。ツルはかなり筋力を必要とする運動です。お父さん、お母さんも子どもに教える前にどんなところに力が入りやすいのか、ぜひ試してみてください。

●グライダー
目的 ・平衡性を高める

 片膝立ちになり、両手を頭の上に重ねて少しずつ前に重心を移動します。前に出した足にしっかり体重がのったところで、10カウントします。この時、次のポイントに気をつけて行ないます。

・手を床につかない
・背中を伸ばす
・前側の足のかかとは上げて、お尻の下にくるようにする
・顔、胸を正面に向ける
・後側の足首はねかせる

10まで数えたら、後にゆっくり重心を移動させながら元の姿勢にもどります。この前後の重心移動を3から4回繰り返します。上手くいかない場合は、腰などを大人が持ちながら重心移動を手伝ったり、「顔は前を向いて」など、ポイントを伝えながら行なうとよいでしょう。
 その他、公園にも出かけてみましょう。丸木橋やゆらゆら橋のようなアスレチックに近い遊具を使ったり、花壇の縁を平均台の様に利用することで、楽しみながら平衡性を高めることができます

■月刊 発達教育より 

 

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